新しいワールドトレードセンター地区 New World Trade Center district
6年前来た時はグラウンドゼロと呼ばれまだ工事中の場所でしたが、今は整備され綺麗な憩いの場所に変わっています。跡地に新しいビルを立て直すのかと思っていましたが、やはりテロの犠牲者たちの家族から慰霊の場所として残して欲しいという意見が多く、その事件を忘れないためのエリアにしたようです。ツインタワーがあった場所にはNorth PoolとSouth Poolと呼ばれる滝のようなプールが作られ犠牲者たちの名前が刻まれています。
またやはり、テロには屈しないというアメリカの精神からそのエリアの周りに新しいトレードセンターが作られました。その象徴であるワンワールドトレードセンターは一番高いビルで、その高さは104階建て、540メートル、1776フィート。アメリカが独立宣言をした年にちなんでいます。
展望台に上がるために中に入ると、まずはこのビルを建設した人たちのメッセージを伝えるビデオを観れるエリアがあります。そしてエレベーター内は壁一面がスクリーンに変わり、上昇するとともに四方の映像を楽しむことができます。
展望デッキのレベルに上がると、まずはipadのようなものの説明があり、希望者はそれを借りることができます。その画面には周辺の名所の名前が出てきて、クリックすることによってその名所の情報をビデオで観ることができます。
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9/11 メモリアルミュージアム 9/11Memorial Museum
以前広場だった場所には、9/11メモリアルミュージアムが作られました。そこではテロの後唯一建ち残っていたツインタワーの鉄枠がまず象徴として目に飛び込んできます。そして9/11の朝からのタイムラインが写真と映像を使って分かりやすく解説されています。
また写真撮影禁止のためここには載せられませんでしたが、あの日あの衝撃的な事件がどのようにして起こったのか、そして人々はどのように行動し世界でどのように報道されたのかなど博物館として詳細に展示されています。文字通り世界を一変した2001年9月11日を永久に忘れないための施設となっています。
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ニューヨークエンターテイメント
New York Entertainments
ブロードウェイミュージカルとオフブロードウェイ
オペラ座の怪人 The phantom of The Opera
今回まず最初に観たのはブロードウェイを代表する作品である「オペラ座の怪人」。1988年からの大ロングランを果たしている人気作品です。パリのオペラ座に住む怪人ファントムと彼の歌手クリスティーヌへの愛、オペラ座の地下の迷宮などが描かれています。
映画では観たことがありましたが、オペラ座の舞台をはじめとして屋上や地下、その他を表現するセットは見事のひとこと。歌や音楽、踊りの迫力は圧巻でした。ただクリスティーヌはピュアな愛なのか思わせぶりなのかと思うところはあり^^
Beautiful: The Carole King Musical
次に観たのはキャロルキングの半生と彼女やその時代の歌をフューチャーした作品Beautiful。芝居自体は割とコミカルに描かれていて楽しいのだけど、辛い時の場面などでIt’s too lateやYou’ve got a friendなどが歌われるといっそう感動が増します。いろんな人が劇中で歌うのだけど、キャロル役の女優さんはやっぱり歌が上手くて、情感のこめ方が全く違います。泣きました。
ストンプ Stomp
こちらはオフブロードウェイといってちょっと外れたイーストヴィレッジに劇場がありますが、ロングランだけあってやはり大人気。日常にある通常楽器ではないものを使ってリズムを生み出します。
歌も音階もなく言葉も発しないリズムだけなので、正直長い時間をどうやって楽しませるのかなと思っていたんだけど、本当にありとあらゆる日用品とストーリー、パントマイムによる表現で笑いもあり盛り上げます。使う楽器もそうですが、そのリズムの種類の多さには驚きます。一つ一つの単調なリズムを積み重ねていって最終的にグルーヴが出来上がる頃には観客みんながノリノリになっています。
最後の頃には観客が手拍子で参加することができ、またさらに一体となって楽しむことができます。
グリニッジヴィレッジのミュージックパブ
Music pubs in Greenwich Village
グルーヴ Groove
前回の旅行で本当に楽しんだGrooveはBlue Noteなどのミュージックパブが立ち並ぶグリニッジヴィレッジにあります。SoulやR&BなどのBlack Musicをメインとしたこのパブでは、今回も質の高いライブが繰り広げられていました。おそらくパブの専属ハウスバンドが、ヒット曲を中心にP-Funkなどのナンバーもちりばめながら演奏していますが、やはりアメリカの中でもニューヨーク、その中でも老舗パブだけあってそのレベルはやはりすごい。演奏だけでなく盛り上げ方も一流でした。僕は2時くらいまで楽しみました^^
カフェワ? Cafe Wha?
Cafe Wha?もグリニッジヴィレッジにありますが、こちらはブラックミュージックに限らずロックやレゲエ、メキシカンなどいろいろな音楽が演奏されて人気です。パブ内は10時くらいから深夜遅くまで入れ替わり立ち替わりに関わらず常に満席。たくさんの人が盛り上がっています。こちらには専属バンドに加えたくさんのシンガーがいるようで、それぞれ得意のジャンルの歌を歌います。僕が見たので合計7人が歌いましたが全員それぞれに持ち味を出す実力者。特にアデルのRolling in the deepを歌った黒人女性は圧巻でした。ノリも歌唱力もたぶんアデルよりもすごい(笑)。
注釈をつけます
ニューヨークのレストラン
最初3枚はミッドタウンにあるLansdowne Road。各種NYのクラフトビールとスポーツ中継が楽しめます。ヤンキースが優勝絶望気味だったためニューヨーカーたちはアメフトのNew York Jetsの方に熱狂していました。ここでヤンキースのプレーオフが観れたら楽しいんだろうな。
次2枚がグラマシーにあるBBQチェーンBrother Jimmy’s BBQ。ノースカロライナスタイルのBBQが食べられます。3種類のBBQソースは病みつきになります。
6枚目から9枚目が1885年創業の老舗店Keens Steakhouse。写真のものはプライムフィレミニヨンといって小さめのものを選んでこの大きさ。これもソースとお肉の味がまた日本のステーキと違った美味しさ。ニューヨークチーズケーキは最高でした。
次の2枚はセレブシェフ、ダニーメイヤーが手がける人気ハンバーガー店Shake Shack。特上サーロインを使ったハンバーガーが楽しめます。チーズと肉の味が絶品です。
人気のコーヒー店であるBrooklyn Roasting Companyでは中学校時代の友人であり、ニューヨーク在住のKohくんと待ち合わせしました。僕はコーヒーが飲めないのでチャイティーを注文。
その他ベーグル、サンドイッチなどなどに関してはやっぱり本場だけあって日本より美味しい。その他行かなかったけど目に付いた日本食レストランを撮影しました。主にイーストヴィレッジにたくさんあります。
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その他 Others
最初の1枚が今回通った語学学校。ロウワーマンハッタンのウォール街の近くにあります。
次の3枚は今回とても気に入った老舗本屋であるStrand Bookstore。Union Squareの近くにあります。話題の本から古本、オリジナルのトートバッグやマグカップなど面白いものがたくさんありまったく退屈しません。ベストセラーのところに大好きなHARUKI MURAKAMIコーナーがあり、やはり嬉しくなります。今回「ねじまき鳥クロニクル」の翻訳版Wind-Up Bird Chronicleを記念に購入しました。
次の2枚はヤンキースのオフィシャルショップ。一番の売り出しコーナーは未だジーターグッズ。それに次ぐものとしてTANAKAグッズが多く売られていました。チームのエースとして見られているんだなと感じます。今のヤンキースはスターが少ないんだなとも^^;
タイムズスクエア周辺ではスパーダーマンやオラフやなんかがたくさんいます。コスチュームのお店にはかなりの種類の仮装が売られていて面白い。
最後4枚はユニオンスクエア。オーガニックの野菜や果物などのフェアがよく開かれています。NY在住の友達Kohくんと6年ぶりに再会しました。
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編集後記
今回のニューヨークは6年ぶり2度目、アメリカを訪れるのも6回目となったので今までよりはだいぶ落ち着いた旅行だったと思います。正直観光的な写真があまりなくてサイトのインパクトはあまりないかも^^;
ただそのぶん、現在のアメリカ、経済や文化の発信地であるニューヨーク、そしてその中での日本の立ち位置をじっくり感じれた気がします。
一番変わった場所としてはやはりワールドトレードセンターのエリア。6年前は未だ工事をしているだけの、何もないいわばテロの爪痕、悲惨さがそのまま残っていた場所でした。ですが今回はそれとは一変し、14年経った今やっと次のステップに移れた感じがしました。
ツインタワーがあった場所は綺麗な憩いの場のように整備され、ツインタワーの跡地は2つのメモリアルプール、その間には記念のミュージアムが建てられました。以前は忘れたくても忘れられない場所であったのが、今回はあの悲惨な事件をできるだけ忘れないように、そしてそれを踏まえて前進していこうというポジティブな場所に変わった気がします。
そしてその一番の目玉がワンワールドトレードセンターの完成。1776フィートとアメリカの独立年にちなんだ高さで作られたアメリカ1のビルは、伝統的なニューヨークの街並みに新たな希望を与えてくれるような存在になっているのかと思います。
そんなニューヨークの中での日本の立ち位置。これは6年前に比べてあんまり変わった印象は受けませんでした。もちろん日本料理店は少し増え、寿司よりもラーメンがポピュラーになっていたり、松井が活躍していたのが田中になりといった変化くらいでそのまま現状を維持しているような気がします。
でもそれよりも、比較対象として中国、韓国の台頭・進出がとても感じられる関係で、何か日本の立場は弱まっているような気もしました。日本がそれほど海外に進出していこうという積極的な姿勢がない一方、中国や韓国は経済的にも、文化的にも以前に比べて拡大している印象があちこちに感じられます。日本からの観光客が少ないせいか、言語としても英語、スペイン語に次ぐものとして中国語、韓国語が幅を利かせてきています。
日本は地理的にも歴史的にも独自に発展してきた国であるので、やはり他の国々とは全く違った文化を持っています。それはやはりいろいろな国を旅行するととても感じられます。伝統文化だけでなく、国民性、経済、テクノロジーなんかも独自でそして際立った特徴を持っています。世界に誇れるクオリティと精神性を持ってはいるのですが、僕がやはり感じるのは、それを世界に発信していく力があまり強くないのかなということです。自分たちの国と他国との違いや得意不得意を理解し、それを踏まえて自分たちのアイデンティティを伝えていく。そうしたことができたらもっといいのになと感じました。
そしてやはりそういった世界へ発信する力を実現していくにはやはり語学力が必要。自分に身につけていくのはもちろん、それをより多くの人に伝えていくことが自分の役割なんだと再確認した旅でした。